「どうせお前も孤独やん。」
出会い
私は他人を信じることができません。人と人はわかりあえないのです。自分のことは自分にしかわかりません。ゆえに孤独に生きております。しかし孤独はつらい。どうやったらこの孤独な心が紛れるのだろうか。そう思い大学の図書館で孤独について調べました。出会ったのは一冊の本「孤独な心: 淋しい孤独感から明るい孤独感へ (セレクション社会心理学 11) https://amzn.asia/d/7GPNt6D 」でした。
4種類の孤独がある。
著者の結論は「人はみな孤独である。だからこそ孤独ではない。」ということです。著者によると人間には4種類の孤独があるとのことです。本の中ではA型B型C型D型と分類されています。
- A型:自分が一人であることに気づかず、他者と分かり合えると思っている
- B型:自分が一人であることに気づかず、他者と分かり合えないと思っている
- C型:自分が一人であることに気づき、他者と分かり合えないと思っている
- D型:自分が一人であることに気づき、他者と分かり合えると思っている
以上の4つが著者による分類です。(表現は私によるアレンジが入っています。)
A型は無邪気な子どものような存在です。生まれたばかりで親に愛されて育ち、親を信頼しています。
B型は、A型の次に突入する、親に秘密を持った子どものような存在です。悪さをしながらも親にはそれを伝えられない、それは悪さをした理由をわかってもらえず怒られると思っているためです。
C型は、B型の次に突入する、反抗期になった子どものような存在です。今まで信じられると思っていた親が実は信じられない存在だと理解し、自分は親に理解してもらえないんだと感じます。その中で、親ではない他者を信頼してみます。例えば、頼れる異性を探して信頼関係、ここでは恋愛関係になろうとします。ここでは異性を親の代理として見ることになりますが、他者が親の代理になることなんてありません。結果として別れることになり、それがまた人間不信へとつながります。そして何度も恋愛で失敗を重ねることで、人間不信が強まり、他人のことが信頼できなくなります。
D型はC型の次に突入する、心理的離乳を果たした姿です。ある出会いがきっかけで、人間は実はみな孤独を抱えている弱い存在なんだということを理解した姿です。本では、D型の孤独感の特徴を以下のようにまとめています。
「自らを頼りにするしかないのが人間であり、それは誰も同じなんだ」
「誰もが頼りない自分をよるべにして生きるしかないのだ」
「頼りない者同士が互いに支えあいながら生きているのが人間なんだ」
お互いがお互いを頼りない者だと理解しているからこそ、自分も頼りなくていいんだと理解できる。相手も頼りないんだと理解できる。お互いがお互いを孤独な存在だと理解しているからこそ、自分も孤独でいいんだと、相手も孤独なんだと理解できる。お互い孤独だからこそ孤独ではないのです。孤独な者同士それを理解し合って、頼りないながらも助け合えると思う心がD型の特徴なのです。
感想
私の本書のまとめは「どうせお前も孤独やん。だから俺が孤独なのも普通。弱い者同士それを理解し合って助け合えば皆孤独じゃなくなる。」です。なるほど、孤独だからこそ孤独ではないのかと、大変驚きました。少しばかり心が軽くなった気がします。
おそらく、D型の人間になるためにはもう少し色々な体験をする必要があります。知識としてだけではなく、その知識が身になるような体験が必要です。なぜそう思うのか、それはまだまだ腑に落ちない感覚があるためです。本当に自分はD型の人間になれるのか?それは自分次第でしかないのですが、まだまだ変わる勇気がありません。しかし、変われるよう努力することはできます。少しばかり努力してみようと思います。
本まとめが、皆様の生活の一助となりますように。
おわり